上野芸術詣で

chianchun2011-01-15

国立西洋美術館アルブレヒト・デューラー版画・素描展」に行ってきた。
版画好きとしてはこれは行かねばならぬ!と、また会期ぎりぎりに。
細かい線描の写実的な画に興奮。
一枚一枚見つめていたら目がちかちかしてきたりして。
「宗教・肖像・自然」の三本柱の展示だったのだが、「自然」がやっぱり私には一番ぐっときた。
正直、キリスト教があんまりわからないので宗教画はぴんとこなかったりする。
同じ場面を微妙に違う構図や表現で描いた「受難伝」の連作が3つくらいあって、さすがに最後の方はお腹いっぱい。
デューラー曰く「絵画芸術とは、教会に奉仕するものであり、それゆえキリストの受難を描くものである」
…うん、ちょっとわからない。お箸の国の人だもの…!
やはり西洋芸術を観賞する時にはそれなりの教養があった方が楽しめるんだろうなあ。
とはいえ、楽しかったです。
おっさんみたいな顔をした天使とかにはちょっと度肝を抜かれましたぜ。


そういえば西洋美術館の常設展を一度も見たことがなかったことに気付き観賞してみた。
西洋画は、シュルレアリスムとか超有名画家とか面白企画展とか特定の好きな画家とかじゃないと見に行かないので、いろんな年代のいろんな画家の作品を見ることができて良かった。
ついでに、今年リニューアルしたという国立博物館の常設展にも行ってきた。
「博物館に初もうで」の看板文句につられて。
常設展は「総合文化展」になったらしい。
というか、企画展にはちょくちょく行くのだが、よくよく考えたらここの常設展にも行ったことがなかったかも。

閉館1時間半前に入ったので一通り流し見。
仏像エリアは念入りに観賞してしまうのは致し方ない。
これは一日かけないと無理だわー。
日を改めて来ればよかったかしら。
でも、明日までの期間限定で特別公開の名品を見られたからいいんだ。
葛飾北斎「冨嶽三十六景」、尾形光琳風神雷神図屏風」、狩野永徳「檜図屏風」、雪舟「秋冬山水図」等々。
なんだかとってもめでたい気分。トーハク初もうでの甲斐あり…!

猿の木彫り。
卯年にちなんで兎のデザインの作品展示があって大変かわいかったのだが、あえて猿に食いついてみる。
わたくし、申年なので…!


半日で膨大な美術品を見てだーいぶ疲れた。
心地よい疲労感。
そんでもって西洋美術より日本美術の方が落ち着く、と感じ入る次第。
お箸の国の人だもの…!(二度目)
西洋美術は刺激的でそれもまたいいんだけどね。
次は2月から国立新美術館で開催の「シュルレアリスム展」に行かねば!!
非常に楽しみ。