一足早く大和路

三井記念美術館で開催中の「奈良の古寺と仏像〜曾津八一のうたにのせて」に行ってきました。
奈良の錚々たる寺院から出品されるなんてこりゃもう行かねばなりませぬ。
現地で見たことがあるのもけっこうあるけれど、ライティングされた仏をじっくり隅々まで観賞できるのもこれまた一興です。
半跏像および如意輪観音をこよなく愛しているので岡寺と元興寺の如意輪様にくぎづけ。
如意輪様のアンニュイさがたまらなく好きでありながら、天部の荒々しさも好きだったりする。
東大寺地蔵堂の四天王立像の猛々しく優美な立ち姿に見惚れる。
東大寺戒壇院の国宝四天王には及ばずとも、なかなかの男前です。
踏まれている邪鬼がこれまたかわいいんだなあ。
今日一番衝撃だったのは東大寺の「五劫思惟阿弥陀如来座像」。
写真なんかで見たことはあったけれども、生で見るとあの超ド級アフロはやっぱりすごい。
もんのすごいことになっている。
五劫もの長い年月をずっと思惟していたら髪の毛が伸びて螺髪がアフロに…!
お顔がこれまた愛嬌があってなあ。
しかしそんなに長い間修行してた割には…だいぶぽっちゃりとしてるような…。
通称「唐招提寺のトルソー」と言われている首なし如来様も素敵。
首から上と手がないのにあの美しさ。
だからこそ、なのか。
絶妙な朽ち方で、儚さと凛とした空気を纏った美しさは奇跡としか言いようがない。
よくよく考えてみたら、今三井記念美術館にいるってことは、奈良にはいないってことだよなあ。
今週末に唐招提寺に行く予定なので、やはり今日ここに来ておいて良かったやも…!