トルコの旅6日目

エフェス遺跡

朝、目覚めたら左まぶたを虫に刺されたようで腫れていた。…しょっく。
しかも明らかに腫れているのに、誰一人触れないのもそれはそれで気になったりする。笑


7:45出発。
約3時間の移動で古代都市遺跡のエフェスへ。
内陸からどんどん西へ西へ、エーゲ海に近づいている。
カッパドキアでは少し肌寒かったけれど、パムッカレあたりからどんどん暑くなってきた。
地中海性気候で、果物が旨い。オレンジが大変に旨い。


途中、革製品のお店でまた買い物タイム。
専属モデルのファッションショーの後、これまた日本語達者な店員さんの勧誘タイム。
ここで作られているのは全てイタリアなどの有名ブランドの製品で、後にタグをつけられ各国で売られるようになるのだが、タグをつける前の物をかなりの安値で販売しているらしい。
確かにとっても柔らかくて上質そうな革っぽいけれど…20万も30万も無理無理。
記念にニナリッチのかわいい革コートを着させてもらうだけで精一杯でしたわー…。



聖母マリアの家

マリアの家は世界に5ヵ所、エジプト・イスラエルギリシア・フランス・トルコ(エフェス)にある。
一番観光客が多いのはこのエフェスの家。
キリストが死ぬときに、マリアの身を聖ヨハネに託された。そしてヨハネキリスト教を伝道するために、当時のローマ帝国三大都市であるローマ・アレクサンドリア(エジプト)・エフェスのうち、エフェスへ行くのだが、マリアも一緒だったと言われている。
エフェス中心部にはキリスト教を迫害するローマ兵が多かったので、少し離れたブルブル山の上にマリアの為に家を建てたそうな。
こじんまりとした石造りの家で、薄暗い室内にはマリアの小さな像がある。
マリアの家の外に布やら紙やらがわんさと結んである壁が。

日本のおみくじのようなものだそうで、願い事を書いた布などを結ぶと叶うと聞き、早速ティッシュを結んでみた。
キリスト教とかよくわかんないなどと言っているくせに、こういう事は抜かりない。
隣にある郵便局でエアメールも出した。マリア様の消印を押してくれるらしい。



エフェス遺跡
3000年前にギリシャ人が造った都市。
猪と魚がいる場所に街を造るべし!という、神官の宣託により造られたそうだ。猪と魚…あれですかね、山と水がある場所がいいぜ!ってことですかね。
元々はギリシャ人が住んでいたがペルシャ人が征服。
2300年前にアレクサンダーの支配下に。
2000年前にローマ人がエフェスに投資して、人口30万人の都市に発展。
後にビザンチン帝国の支配下、1000年前にトルコの支配下になった。
昔は湾岸と港があり交易で栄えたが、次第に土が積もって湿原になっていった。地震で崩壊しても建て直す財力なし。
現在は遺跡となっている。
パムッカレ遺跡よりエフェス遺跡の方がすごいから、時間が無いならパムッカレは見なくてよし!とガイドさんが昨日言い切っていたので、それを信じて期待感いっぱいで足を踏み入れる。
…おぉ、なんか確かに立派。
さすがに完全な形では残っていないけれど、その崩れかけた柱とかがいい!
空の青に白い岩が映えている。


ヴァリスの浴場

入口を入ってすぐ。
紀元前2世紀に造られたハマム(浴場)。


プリタネイオン(市議会堂)

高官たちによる会議が行われていた。
今は数本の列柱が残るのみだが、女神ヘスタの聖火が灯っていた。


ヘラクレスの門

ライオンの毛皮を纏ったヘラクレスの彫刻が施された二本の柱。…のうちの一本。


クレトス通り

ヘラクレスの門から続く道。
白い石畳がまぶしい。
脇には当時から残るモザイクタイルがある。


トラヤヌスの泉

135年頃トラヤヌス帝に献上された泉。
当時は正面にため池があり、そこに据えられたトラヤヌス帝像の足元に水が流れていた。
トラヤヌス帝の姿は現在は無い。…トラヤヌスって誰なのかも私には皆目見当がつかない…!


ハドリアヌス神殿

2世紀のローマ皇帝ハドリアヌスに捧げられた神殿。
おお、レリーフが比較的綺麗に残っているなあ。…と思ったらこれはコピーだそうで、本物は博物館にあるんだと。
手前のアーチ中央には運命の女神ティケ、奥には両手を広げたメドゥーサが。

メドゥーサ。
目をみたら石になります、ご注意を。


公衆トイレ

このような穴が衝立もなく並んでいる。
ここでゆっくり用を足しながら、商人たちが情報交換をしたんだとか。


ケルスス図書館

ローマ帝国アジア州執政官だったケルススの死後、息子が父の墓室の上に築いた。
正面には、知恵・運命・勇気・学問・美徳を象徴する女神像がある。
約1万2千冊の蔵書があった。
何せ急ぎ足ツアーなので時間がなく、遠くから眺めただけなのが残念。


娼館の看板

図書館から大劇場まで続くマーブル通りの大理石の地面にこんな彫り物が。
図書館の向かいにある娼館の案内図。
足型が方向を示している。
それから、この足型より小さい男はお断りよ!ってことらしい。つまりはお子ちゃまは来るなつうことか。
でも小足の大人はどうするんだろう…
なんで図書館の向かいなんかに娼館があるんだろう…
色々と疑問が絶えません。
ガイドさん曰く、「図書館に行って来るぞい」と妻に言って出てきた旦那が、図書館からの秘密の抜け道を使って娼館に通ったそうな。…なんたる。


大劇場

紀元前3千年前に完成、その後ローマ時代に増築された。
約2万4千人を収容できたというトルコで最大級の円形劇場。直径154M、高さ38Mの半円形。
山の斜面を利用して建造されている。
急斜面な半円状の座席は圧巻。
ぎっしり2万4千人で埋め尽くされている様を想像しながら舞台の真ん中に立ってみた。ここで歌ったらさぞかし気持ちよさそうだなあ。



エフェス遺跡を後にして、アルテミス神殿へ。

え…柱が一本だけ?随分とすっきりしているな…。その一本だけ残ってることがむしろすごい気がする。背後に見える建物は別物。
豊穣の女神キベレとアルテミス女神信仰が同一視されて、紀元前7世紀頃からアルテミスの神殿が建立され始めた。
建築期間120年、高さ19M、直径1.2Mの円柱が127本あったという。


約3時間の移動で今夜のホテルがあるアイワルクへ。
ホテルの部屋の窓からエーゲ海が!…いや、屋根だった、残念!
夕食はエーゲ海を見ながら。