古本馬鹿の日

11/3は文化の日!ということで何か文化的なことをやってみようかしらと、前日にぼんやりと思い描いたプラン。
1、神保町で古本馬鹿と古本まみれ
2、世田谷文学館のアートフリマを物色
3、家で読書と積ん録消化と惰眠
でもきっとうっかり昼過ぎまで寝倒して、出掛けようかなあどうしようかなあと逡巡しつつうだうだごろごろしていつの間にか一日が終わるんだろうなー…などと思っている時点で3番目に決定している気がする。
…て、これプランでもなんでもないじゃん、いつもと同じじゃん…!
人と約束するとか、前日によし!行こう!とちゃんと決意するとかしないと、結局家から出られないタイプ。
…だったけれども!
今朝目覚めた瞬間に「そうだ、古本にまみれよう」
アートフリマの豆本作家赤井都さんのワークショップもかなり行きたかったものの、古本まつりが私を呼んでいたんだ…!
いざ、一年ぶりの古本まつり!


一番の目的は、お化け大学校特別講座in神保町「古本馬鹿」。
折に触れて読み返す私の愛読書である『妖怪馬鹿』の妖怪馬鹿トリオ、京極夏彦・村上健司・多田克己が集結するというだけでもたまらん。

完全復刻・妖怪馬鹿 (新潮文庫)

完全復刻・妖怪馬鹿 (新潮文庫)

妖怪馬鹿による、古本馬鹿トークを拝聴してきた。
見た目はとっても怪しげだけども、その古本に対する愛と馬鹿っぷりが素敵で、もうなんなのこのかわいいおっさんたち…!
というか、ほぼ京極氏がしゃべりっぱなしだった。
『妖怪馬鹿』で垣間見える多田氏の変人っぷりをもう少し見たかったなあ。
妖怪馬鹿が同時に古本馬鹿になってしまうのはもうやむを得ないことらしい。
京極氏は鳥山石燕の「図画百鬼夜行」を版違いで何冊も持っていらっしゃった。さすが。
普段全く体を動かさないのに欲しい古本を買えた瞬間は自然と体が小踊ってしまうとか、神保町に降り立った瞬間に小走っているとか、長年神保町に通っているのにスポーツ用品店やカレー屋が沢山あることを知らなかったとか、どんだけなんだ…!
面白すぎます、京極氏。
自分で売った本が十数年かけて自分の元に戻ってくるという古本ミラクルとか、古本に挟まっている不思議な物たちや不思議な書き込みなどの古本あるあるとか、割とゆるーく楽しく古本馬鹿っぷりを語っていたが、、昨今の新古書店や図書館の在り方に憤っていらっしゃったのが印象的。
今度いつか是非とも、「妖怪馬鹿」をテーマでお願いします…!


古本に関しては馬鹿になった方が楽しい!と京極氏も言っていたことだし、ここはひとつ私も馬鹿になってやろうじゃあないかと意気揚々と青空掘り出し市に向かいあれこれ物色してみた。
でもなー、本は好きだれど、どうにもこうにも元手が無いからな…。
貧乏な頃は三食抜いてでも古本を買っていたという古本馬鹿トリオにはてんで足元にも及びませんです、日和ってますすみません、三食絶対抜いたりしません、ええ。
やっぱりそっちの世界に足を踏み入れるのは少し躊躇してしまうなあ。
一歩踏み入れたら、次から次へとあれも欲しい欲しいってなっていく自分が容易に想像できるんで…!
まあ、知識が足りない故、どんな古本にどんな価値があるとかきっとわからないとは思うけども。
読みたい小説が果てしなくあるからそれを少しずつ消化していくことにとりあえず今は励むが丁度いい、といういうことで。
古本馬鹿は永遠の憧れです。
そういえば、『法王庁の抜け穴』を探したけれど見つけられなかった。残念!