五百羅漢

江戸東京博物館で7/3まで開催の「五百羅漢」展に行ってきました。
幕末の絵師、狩野一信が描いた増上寺秘蔵の仏画100幅が史上初一挙に公開!!
ということで、会期ぎりぎりに駆け込んできたけれど、これは行って本当によかった。
今年見た企画展で今のところNO.1かもしれない。
豪快かつ緻密な筆致で描かれた色鮮やかな500人の羅漢は迫力満点。まさに圧巻。
特に六道の地獄とか。
日本画仏画、と思って見に行くと、その表現の大胆さとユーモアさに度肝を抜かれる。
地獄に堕ちた人々を救うべく羅漢の持っている宝珠からビーム。
悪鬼をやっつけるためにビーム。
至るところに羅漢ビーム!
ウルトラマンの元祖ここにあり!!
表情も豊かで動きもあって、色や輪郭の線を見ながら、「アニメの国の人だもの」ってしきりに脳内で繰り返しながらにやにやしてしまった。
腹を開くと仏の顔が。
顔の皮を剥ぐと仏の顔が。
頭頂から噴水が。
動物の耳かきもしてあげます。

(ちらし裏面)
…羅漢ってすごいなあ。
そして狩野一信の力に感服!
私の好きな絵師、曾我蕭白にどこか通じるものがある気がする。
一信は約10年かかって96幅まで書き、ノイローゼになって亡くなったんだそうで。
弟子が描いたとされる最後の方はそれまで画に漲っていた迫力が全く無かった。
こうやって100幅見てくると、一人の人間の生きざまを覗くかのようでもある。
とにかくものすごい迫力に見終わったらもうへとへと。
常設展へついでに行こうと思ったけれども無理だった…。
図録、やっぱり買ってくればよかったなあ。