前途茫洋

今日は休みだ!
という訳で張り切って「人間失格」を見に行きました。
んだけども、1年に2回あるかないかくらい私にとって稀な腹下しに見舞われ、少々映画に集中できなかったという…。
なんということだ…!
…気をとりなおして。


内容に触れているので畳みます。


生田くんの葉蔵よかったです。
美しかった。
そして映像が綺麗。
葉蔵と中也が鎌倉の寺で並んで座るシーンがとってもいい。
淡々と女性との関わりを描く流れの中で、あの辺りは色が違ってアクセントになっているんじゃなかろうかと。
森田さんの「茫洋、茫洋」の言い方がかーなり好きです。


葉蔵がどうしてああいった風に生きているのかとか葛藤とか、幼い頃のエピソードを含めてあまり深く描かれてはいない。
原作を読んだ時に感じた、葉蔵の中の絶対的な父の存在、にも触れていなかったような。
葉蔵の独白ほぼ無しで「人間失格」を描いた潔さはむしろ凄いと思った。
解りづらいと言えば解りづらいかもしれないが、もう一つの「人間失格」として楽しめました。
基本的には原作と映画は別物派なので!*1
ラストに驚いた。
マダムに会いに行っているのですなあ。
冒頭に出て来たシーンがここに繋がるのですね。
最後の電車のシーンも印象的。
葉蔵は救われたのかなあ。

*1:だが「姑獲鳥の夏」の映画は許せないです、はい。