仏欲と食欲の秋

chianchun2009-10-17

上野の森美術館で開催中の「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」展に友人依子さんと行ってきました。
ポタラ宮を始めとして、出展されている美術品は今は中国政府が接収している、なおかつこの展示ではチベット問題などには一切触れずに中国政府がチベットに対してさも友好的であるように受け取れるのでは?と、チベット側から抗議文が送られて来ている…ということも踏まえつつ、私はとりあえず純粋にチベット仏教美術を楽しみに行きました。
金ぴかで色鮮やかな仏像や曼陀羅のオンパレード。
十一面千手千眼観音菩薩立像はやはり凄い。
圧巻。
金ぴかな上に、夥しい手!そりゃもうぎっしりと。
一般的な千手観音*1に見慣れているとこの手のみっしり具合にはたまげる。
それから一番見たかったカーラチャクラ父母仏像立像。
チベット仏といえば、この男女が抱き合った形のものが印象強かったのであります。
向き合った顔だけが何故かまるで憤怒の形相。
どうしたんだ一体…!と思わず問い掛けてしまうぐらいの。
黄金で四面八臂の男女仏が人型の何かを踏み付けながら憤怒の形相で抱き合う様はなかなか迫力がありますな。
全体的に仏像の顔の彫りが深い。
そうか、釈迦はインド人だった…!と改めて気付かされる一瞬。
やはり日本の仏像は日本人の顔だもんなあ。
同じ仏教なのにこうも表現が違うことが面白い。
モチーフに髑髏がいっぱい、動物もいっぱい。
それらがどこか愛嬌があって可愛い。
短刀形の仏具の装飾に、人の腹を刺して腹腸が出ているのがあったんだが…すげえな!
この仏具、何に使うんだろ…。
チベット仏教には興味はあるもののとんと知識がないもんで、かーなり間違った感想を漏らしていたりしましたが、刺激的で大変面白かったです。


昼飯はタイ料理を食し、続いて国立科学博物館の常設展へ。
小学校の修学旅行以来だわー。
ずっと行きたかったんだ。
地球館の最下階から責めていったけども、ぜっんぜんわかんないよ「宇宙・物質・法則」エリア!
解ったら面白いんだろうなという雰囲気がむんむん満ちてはいるんだが、壊滅的に駄目なんだ、物理とか化学とか。
私と同じく文系人間な依子さんと、宇宙の誕生とか膨脹とか一体なんだ宇宙じゃないところは一体何があるんだー!と悶えてみたり。
ああ…生まれ変わったら理系になってみたい。
恐竜や生物は楽しい。
標本展示が綺麗。
一番テンションあがったのが、寄生虫だらけの動物の腸標本や粘菌だったって、我ながらどうかと思うよ…!
結局、二時間では全部回れなかった。
閉館時間5時って早くないすか…。
またいづれ来よう。


上野公園の大道芸人を冷やかしたりしつつ、老舗甘味屋の「みはし」へ。
一度来てみたかったんだ!
白玉クリームあんみつ、美味しゅうございました。

*1:42臂