魅惑の日光月光

chianchun2008-06-08

そうだ、薬師寺展に行こう!…とずっと思っていたにも関わらず、6/8が最終日だと一昨日あたりに気づいた。
そして今日になってもまだ行けていない。
3月からやっていたのに、せっかく都会に住み始めたのに、NHK特集とかちゃんと見たのに!
エアコンの取り付け工事が終わって、遅い昼ご飯を食べ終わった時には既に3時半。
でも行かなかったら後で愚痴愚痴と未練がましいうざったい自分になるのは目に見えている。
今日は夜8時まで開館してるらしいし。
という訳で上野の国立博物館へ駆けつける。
最終日のこんな時間だというのに割と人がいるもんだなあ。


薬師寺展、と銘打っているだけあって薬師寺の伽藍や建築や出土品などの展示説明があり、それらもしかと拝見したのだが、私の一番の目的はもちろん日光菩薩月光菩薩
主に後ろ姿。普段は光背があるため後姿なんて見られない。
両菩薩は思ってたよりでかかった。
そして肉感的。あの腰のひねり具合たるやもう。お腹の適度なたるみ具合も素敵。
なめらか、セクシー…!
指一本一本も天衣のドレープもゆったりと写実的で素晴らしい。
これ、型を造って金属を流し込んで造ったんだよなあ、すごい。
木を彫るならまだ想像はつくのだが。
木彫り仏像をこよなく愛しているけれども、金属は金属で艶や硬質さがこれまた良いかも。
向かって右の日光菩薩は右足に体重をかけ、左の月光菩薩は左足に体重をかけて、対称になっている。
日光菩薩の方が力強い顔つきで、月光菩薩は粛粛とした顔つきに見えた。
正面から見るとそうでもないが、横から見るとアルカイックスマイルに見える。…笑っている!
照明の当たり具合もあるかもしれない。
展示室の壁が赤黒で、金堂に安置されている時とまた違った雰囲気が面白い。
スロープがあって少し上からも見られるようになっていたのも良かった。
まあでも、仏像はやはり下から見上げるのがベストなんだろうな。
それ前提で作られているんだろうし。


もう一体の仏像、東院堂の聖観世音菩薩。
こちらは日光月光と比べてすらっとしている。
顔つきもあっさりめ。
優しそうなお顔立ちでございました。


3体の仏像に酔いしれつつ歩を進めていたら、西遊記にも出てくるかの有名な玄奘三蔵坐像が。
……ピースしてる!
印相であってピースサインなんかじゃあないことは重々承知ですよもちろん、もちろん!
ですけども、私には右手がピースに見えて仕方が無い。
また、威厳のある顔をしていらっしゃるもんだからピースがより際立っておりますよ。
高僧に向かって、なんていけない私…。
ちなみに、薬師寺では法相宗の始祖として尊崇されているそうです。


ああ、いつか是非また奈良に行こう。
薬師如来の脇侍として佇む日光・月光が見たい。