口の中が羊だ。
羊が十匹くらいいる!…かと錯覚するくらい羊の匂いがする。
羊肉の匂いがどうにも駄目で、好き嫌いが無いと言いつつ唯一の嫌いな食べ物として長年羊が君臨していたのであるが、二十歳を過ぎた頃から次第に平気になってきて、いや、そんなに頻繁に食してもいないのである日突然食べられるようになったと言っても過言ではないのだが、最近はジンギスカン料理を食べてみたいと思うほど羊肉に好意的なのである。
なのに、だ。
今、口の中が羊臭いことに若干の憂いを感じている。
別にあえて食べなくてもね…くらいに羊肉の地位が下がっているらしい。
うーむ、これは由々しい。
せっかく大人になったと思ったのに…!(違)