胃袋お袋堪忍袋

昼ご飯を食べたらまた気持ちが悪くなった。
一体どうした私の胃袋。
でも段々落ち着いてきて腹も減り、父の横浜土産の月餅と甘栗を喜び勇んで食べたら、また夕飯が食べられなくなった。
月餅なんかに浮かれるんじゃなかった。
甘栗を如何に美しく剥くかなんて執念燃やすんじゃなかった。
もっと大人になるがいいと思うよ。
欲望と理性とのせめぎあいにもっと上手く立ち回れるようになるといいと思うよ。
でもチョコレートは何事もなかったかのように食べる。
そこは外せない。
胃袋さえもだます!
お袋さえもだます!
「もう気持ち悪いの治ったよ」
…ごめん、お袋。
ところでなんで母親のことをお袋って言うんでしょうね。
私は一度も声に出してお袋と呼んだことはないけれど。