４月読了本

4月の読書メーター
読んだ本の数：8冊
読んだページ数：4034ページ
ナイス数：0ナイス

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
読了日：04月26日 著者：伊藤 計劃
妖怪の民俗学 (ちくま学芸文庫)
読了日：04月23日 著者：宮田 登
紫紺のつばめ―髪結い伊三次捕物余話 (文春文庫)
読了日：04月19日 著者：宇江佐 真理
幻の声―髪結い伊三次捕物余話 (文春文庫)
読了日：04月17日 著者：宇江佐 真理
モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫)
読了日：04月16日 著者：奥泉 光
脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)
読了日：04月09日 著者：池谷 裕二
文庫版　邪魅の雫 (講談社文庫)
読了日：04月06日 著者：京極 夏彦
覘き小平次 (角川文庫)
読了日：04月02日 著者：京極 夏彦

2012年4月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

前クールでやっていた連ドラ「妄想捜査」の佐藤隆太演じる桑幸のイメージで「モーダルな事象」を読み始めたら、あまりに雰囲気が異なるので驚いた。
桑幸の駄目っぷりがさらに陰鬱方向に加速していて、「スタイリッシュ」という言葉にむしろ重みを感じさえする。
それでもそこはかとなく漂うユーモアはさすが奥泉氏。
「モーダル」をずっと「モダール」と認識していたのは内緒だ…！

依子さんお勧めの髪結い伊三次シリーズにはまりつつある。
伊三次がかっこいいし、お文もいい女。
きゅんきゅんほろりとする。
寝る前の一服のお供本になっている。

近所の書店で長いこと推されていて気になっていた「虐殺器官」をやっと読んだ。
読み応えがあった。面白かった。
こんな未来が来るとしても不思議ではないかもしれない。
近未来SF、戦争、大規模虐殺…、自分とは到底無縁で荒唐無稽な遠い世界に思えるけれど、それぞれがそれぞれに葛藤する登場人物たちは紛れもなく「人間」だった。
文明の進化に伴い人間の在り方や思想が変化していっても、人間の核は不変なのだろうか。
結末を読んだ直後は呆然としてしまったが、しばらくしたら妙になじんできた。
著者の夭逝が今更ながら惜しまれる。
「ハーモニー」も是非とも読もう。